学ぶ

  • 2019.04.02
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「伝える」大切さ、難しさ

ASCAは米国科学振興協会(AAAS)が発行する米科学誌Scienceの日本事務局をしている。
Scienceの日本語サイト用の翻訳、カスタマーサービスなど。一昨年からは代理店業務も請け負っている。昨年は、Scienceに掲載された研究者などを招き、Science Japan Meeting(https://www.asca-co.com/science-japan-meeting-2018.html)も開催した。

Scienceを通じ、一線の研究者や、その研究を支える人たちと会うことが続いた。

その中で難しいと感じたこと。
最先端の研究を、いかに専門外の人に伝えるか。専門を超えた共同研究や研究の融合が進む中で、同じ研究分野でない人たちに自分たちの研究について伝える。内容だけでなく、その重要性や未来まで。基礎研究の段階でまだ見えないことが多い中でも、研究の重要性と可能性を共有することにより思いがけない「化学反応」がうまれる。
残念ながらそんなきれい事だけでない。研究費を確保する、基礎研究での成果を、実際の臨床に応用するための長い長い道のりをよりそうパートナーと資金を確保する。

その能力が研究者にも要求される。

同じ言葉を同じトーンで話し、黙っていても通じ合える人たちと話し合うのは心地よいし、簡単だ。黙っていても肯定されるし、予定調和の中で話が進む。基本的に自分が想定する反応が返ってくる。
一方、全く異なる視点や価値観を持つ人たちに、自分が信じる価値や未来像を説明する。
特に基礎研究で、現在存在しないものを理解してもらうことはとても難しい。

しかし、それをわかる形で伝えられなければ、未来はこない。

先日参加したDeepTechの後援会(https://newspicks.com/news/3647849/body/)で、ユーグレナの共同創業者のお一人、永田暁彦氏がこんなことをおっしゃっていた。
僕たちを含め、研究をする人たちは、社会をよくするんだ!という意気込みで社会実装しようとする。しかし社会実装には、違う立場に立つ人たち、たとえば、それを使ってお金を儲けたい!と思う人たちも必要だ。そして、その人たちがこれは儲かると思ってもらうことが必要で、その視点でのコミュニケーションも必要だと。

自分と価値観やバックグラウンドが異なる人たちとのコミュニケーションが、未来と自分を創る。

4月1日に、ASCAにも3人の新卒社員が入社する。異なる価値観やバックグラウンドをもつチームが、互いの違いと理解したうえで、コミュニケーションをし、意見をぶつけ合う。そしてその融合で革新を生み出していく。

そんな会社でありたいと思う。

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