2020.10.21
論文作成において最も大切なのは、「査読者にストレスを与えないこと」です。ボランティアで審査をしてくれる査読者に「がんばって読めば理解できる」レベルの論文を送りつけてはいけません。
読みやすい論文を書くための第一歩は、我々人間の脳が文章を処理するしくみを知ることです。脳に負担をかけない、つまり査読者にストレスを与えない文章を書ければ、たとえ同じデータを発表する場合でも、論文のアクセプトがグッと近づきます。
羊土社からこのたび刊行された『成功の戦略と文章術』には、人間の心理や認知機能を利用して、論文を読みやすく仕上げるためのコツが多数紹介されています。今回のウェビナーでは、本書の翻訳を担当した私(布施雄士)がこの本の中から、次に挙げた「脳にやさしい」論文を書くコツ2点を解説します。
「ネイティブが教える英語論文・グラント獲得・アウトリーチ 成功の戦略と文章術」
Yellowlees Douglas (著), Maria B. Grant (著), 布施 雄士 (翻訳)
2012年北海道大学獣医学部卒業.2014年まで 動物用医薬品の研究・開発に従事.2018年筑波大学大学院 生命システム医学専攻修了.獣医師,医学博士.フリーランスとして,医薬品のプロモーション資材から学術論文まで,生命科学に関する幅広いジャンルのライティングや翻訳を手がけている.多様な学術論文の執筆経験を活かし,論文のライティングに関するアドバイスや編集作業も行っている.専門は動物生理学(アザラシの呼吸生理)および分子生物学(医薬品の毒性・薬効評価).
内容のポイント
共催:株式会社アスカコーポレーション、株式会社羊土社
後援:株式会社トランネット
第2回:2021年1月7日 17:00-18:00
テーマ:「あなたの論文はなぜわかりにくいのか?:一読しただけで脳に染み込んでいく文章の秘密」
第3回:2021年2月4日 17:00-18:00
テーマ:「査読者の記憶をコントロール?:頭に残る文章の組み立て方」
株式会社アスカコーポレーション 担当:吉川 / 橘
E-mail: mt@asca-co.com