第34回JTF翻訳祭2025オンデマンド講演「翻訳を支えるテクノロジー」

2025.10.14

  • AIKO SciLingual

現在開催中の「第34回JTF翻訳祭2025オンデマンド講演」では弊社開発部の早川がオンデマンド講演を担当しております。
講師の早川から今回のオンデマンド講演の見どころを詳しくご紹介させていただきます。


こんにちは。アスカコーポレーションの早川です。

11月5日の開催に先行して、本年のJTF翻訳祭では10月からオンデマンド配信が始まっています。
そのプログラムのひとつとして、「翻訳を支えるテクノロジー」というタイトルで講演を担当させていただきました。

本プログラムは、大学院での講義を下敷きとしています。本年から私は、関西大学大学院で「翻訳テクノロジー論」という講座を担当させていただいています。この講義で扱っている内容をベースに、産業翻訳のオペレーションとテクノロジーの全体像を、実務目線でコンパクトに整理して紹介しています。

本プログラムの概要は以下の通りとなります。

対象・ターゲット

  • 翻訳研究に取り組む学生・大学院生
  • 産業翻訳/ローカリゼーションのプロセスやシステムを体系的に学びたい方
  • 翻訳者・レビュアー・PM・営業で、CAT/MT/LLMの“正しい使いどころ”を押さえたい方
  • 企業の多言語対応や情報部門で、品質・スピード・コストの最適化に課題を感じている方

主なトピック

  • 自然言語処理と翻訳テクノロジーの関係
  • CATツールの役割
  • 言語資産の設計と運用
  • 機械翻訳の技術史と現在地
  • LLMの活用と課題
  • MTPEの設計
  • 産業翻訳の現実解

講演の要点

  • 産業翻訳の骨格がわかる
    翻訳のプロセス化、品質評価と品質管理(QA)、TMSを含むワークフロー設計の要点を実例ベースで解説。
  • ツールの“仕組み”から理解する
    CAT、翻訳メモリ(TM)、用語集(TB)、QAツールの連携構造と、効率化・一貫性確保の勘所。
  • 機械翻訳とLLMを使い分ける
    NMTの基礎(RNN/LSTM/Transformerとアテンション)、LLMの強み・リスク、ドメイン適合とガバナンス。
  • ポストエディットを“プロセス”として設計
    MT品質とPE品質の相関、GIGOを避けるための前提条件、CAT上でのPE実演とプロジェクト管理の要点。
  • 技術だけで終わらない視点
    倫理・法務・情報セキュリティ、計算資源と環境負荷、人×AIの協働モデルまで射程に。

翻訳テクノロジーは機械翻訳だけでは完結するものではなく、プロセス、言語資産、QA、TMS、そしてLLMまでをつないで初めて、品質・スピード・コストの最適点が見えてくる、ということを伝えたいと思いお話させていただきました。本講演が、現場で効く“全体設計”と“明日からの一手”を見つけるきっかけになれば幸いです。ぜひオンデマンドでご視聴ください。

詳細はJTF翻訳祭2025の公式サイトをご参照ください。
https://www.34jtffestival2025.com/

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