2025.11.19
今回はScience誌 2025年11月13日号に掲載された論文『Flexible nanoelectronics reveal arrhythmogenesis in transplanted human cardiomyocytes（フレキシブルナノ電極が、移植したヒト心筋細胞における不整脈の発生を明らかにする）』について、著者の青山純也氏からのコメントとともにご紹介します。
米ハーバード大学（現：大阪大学大学院医学系研究科 未来医療学寄附講座、クオリプス株式会社）の青山純也氏らのチームがScience誌11月13日号に発表した論文では、自己組織化ペプチドによって形成されるナノファイバーとヒト幹細胞由来の心筋細胞を組み合わせることで、移植後の細胞の成熟と機能の改善を図ったという論文が掲載されています。幹細胞由来心筋細胞の移植における安全性と有効性を高める方法が検討されており、心筋再生研究の新たな可能性が期待されます。
【論文著者 青山純也氏からのコメント】
ヒトiPS細胞由来心筋細胞の臨床応用において、未熟心筋に起因する不整脈源性や自動能が課題となっています。本研究では、臨床応用実績のある自己組織化ペプチドを応用し、移植心筋の成熟を促進すると共に、フレキシブルナノ電極による高精度解析により不整脈発生機構を解明し、その抑制に成功しました。
青山 純也
Department of Stem Cell and Regenerative Biology, Harvard University
現）大阪大学大学院医学系研究科 未来医療学寄附講座
クオリプス株式会社
青山純也先生が現在所属されている大阪大学大学院医学系研究科 未来医療学寄附講座、クオリプス株式会社は、2025年大阪・関西万博で話題になった大阪ヘルスケアパビリオンの「心筋シート」の展示でも知られています。再生医療の実用化に向けた研究から目が離せません。
Science 2025年11月13日号
原著論文：Flexible nanoelectronics reveal arrhythmogenesis in transplanted human cardiomyocytes
（執筆：松田）
※本記事で引用されている翻訳、用語は機械翻訳をもとに作成しています。正確な内容は原文をご確認ください。
※記事の内容は筆者の解釈に基づいており、AAAS/Scienceまたはライターの公式見解を示すものではありません。
ご意見・ご感想などは是非「お問い合わせ」までお知らせください。
Scienceの広告サービス
科学誌として最大の発行部数（約11万部）を誇るScienceを利用して、さまざまな情報発信が可能です。海外戦略、ブランディング強化、製品プロモーションなどにはScienceの広告サービスをご利用下さい。
Scienceの求人サービス
Scienceが提供する科学者、専門家、指導者、ポスドクなど世界に向けての求人サービスです。
第52回Science Cafeのご案内：12月9日（火）14：00～14:40
演者：阿部 高明 先生 東北大学大学院医工学研究科/医学系研究科 教授
形式：オンライン（ZOOM Webinar）・参加費無料 事前登録制
【NEW】第52回Science Café『便秘薬が腎臓を守る？―慢性便秘症治療薬ルビプロストンが切り開く腎臓病治療の新たな可能性―』
Science Café は、Scienceおよび姉妹誌に論文が掲載された日本人研究者の方を講師にお招きし、ご研究内容の紹介のみならず、その発見・成果に至った経緯やマインドセットなど、革新的研究にまつわる貴重なご経験をWebinar形式でお話しいただくプログラムです。
Japan Highlights受信登録のご案内
ScienceのニュースレターJapan HighlightsはScienceほか姉妹紙の日本語タイトルをメールで毎週お届けしています。Registration | AAAS Membershipからメールアドレスを入力の後、案内に沿って必要事項を登録の上、ご希望のメールマガジンを選択して下さい
医薬翻訳サービス
医薬品・医療機器の研究開発から申請、市販後、マーケティング、論文、IR、法務、IT関連など、ライフサイエンス分野における多様な文書の翻訳サービスをご利用ください
投稿論文ライティングサービス
「時間が足りない」「論文執筆まで手が回らない」という方には弊社のメディカルライティングをご利用ください。ジャーナル選定から代理投稿まで細やかなサービスで対応いたします
