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  • 2020.01.22
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おさらい:ASCA ウェブセミナー 第6回 「ここが聴きたいメディカルライティング:重複出版・許容される二次出版とは?」 

ここが聴きたいメディカルライティング:「重複出版・許容される二次出版とは?」

今回のウェブセミナーでは、重複出版・許容される二次出版について取り上げました。

重複出版・許容される二次出版とは?

論文を投稿するとき、「他誌に同じ論文を投稿していませんか?」といった文言を目にされたことがあると思います。同 じ論文を二重に投稿(duplicate submission)することは不正とみなされますが、具体的に「重複出版(overlapping publication)」と「許容される二次出版(acceptable secondary publication)」について、どのようなケースが問題になるのでしょうか?

1.時間を節約するために、2 つの雑誌に同時に投稿しておきたいのですが。

いけません。
このような行為は同時投稿、二重投稿といい、不正とみなされます。もし2誌に同じ論文が掲載されることになれば著作権上の問題が発生しますし、2誌でまったく同じようなレビューのプロセスがとられることは科学的なリソース、誌面の無駄にもなります。さらに、このような行為は著者の誠実さや高潔性に傷をつけることにもなってしまいます。

2. 記事体報告としてある雑誌に発表した試験結果を、論文として投稿し直そうと思います。これは多重出版にはあたりませんね?

いいえ、多重出版にあたります。同じ結果が2 度カウントされることで、システマティックレビューなどの結果に影響を及ぼす可能性も出てきます。ひとつのデータセットから1 本以上の論文を執筆するときは、必ず、異なる課題を取り上げていなければなりませんし、ジャーナルの編集者に、公開済みの論文の詳細や論文のコピーを提出する必要があります。

3.それでは、学会のアブストラクトや、Clinical trials.govのような臨床試験登録レジストリで結果を発表しても、その後論文を投稿することはできないのですか?

いいえ、この場合は論文として投稿できます。学会アブストラクトや臨床試験登録で公開する、200~500単語程度の簡単な試験結果のサマリーは論文とはみなされません。むしろアブストラクトとして公開した情報は速やかに論文化して発表することが望ましいといえます。

4.どのような場合、同内容の論文を二次的に出版することができるのですか?

下記4 つが挙げられます。
a:アブストラクト、ポスター、学会プレゼンテーションなど、準備段階の報告書に続く、論文の完成版
b:ガイドラインなどを扱った、幅広い様々な読者層への普及が必要な論文
c:異なる読者層をターゲットにして、研究成果を本質的に再分析したり、結果を再解釈したりする論文
d:オリジナルの論文の翻訳

許容される二次出版の場合であっても、
1)著作権者から許可を入手する
2)最初に論文が出版されたジャーナルと、再出版されるジャーナルから承認を得る
3)オリジナル版からの引用部分ははっきり引用として示す
などが必要です。十分ご注意ください。

(出典:ICMJE Recommendations III. Publishing and Editorial Issues Related to Publication in Medical Journals D. Overlapping Publications)

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