コラム

  • 2019.07.02
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社長ブログ更新: ASCA Bulletin 23号:研究は儲かってなんぼのもん

ASCA Bulletin 23号が発行。今回のiPS最前線、慶応の岡野栄之先生に登場いただいた。
「基礎臨床一体型」で治療法を開発する-iPS細胞を用いた神経変性疾患の治療を目指して、というタイトルで、iPS細胞技術の進歩により、今までできなかった研究が可能になり、これからの可能性なども語って下さった。

もともと物理好きだったものの、入学する大学に物理の専攻がなく、物理学的手法を用いた生命科学を研究したい、と医学部を選択。分子生物学的手法を用いたがん研究に興味があったが、卒業するころには多くの研究者ががん遺伝子の研究で成果を出していて、とてもこの分野への参入は厳しい。そこで、当時まだ分子生物学的手法を用いた研究が進んでいなかった神経分野を選び、脊髄損傷などの治療に取り組むことになったと伺った。

米国留学先での成果、iPS山中教授との共同研究など、多くの出会いや進展があり、今回の先生の快挙に繋がっている。脊髄損傷の治療、ALSのための創薬のための薬剤の同定など、開発の様々なお話を紹介している。

大阪大学に赴任した際、当時医学部長だった岸本先生に、儲かってなんぼ、と言われた。その時にはよくわかっていなかったものの、最近は理解できるようになった。いくら優れた研究でも、承認されて、患者さんに届くことが必要であり、そのためには企業や規制当局など、社会とのかかわりも重要だと。

研究室の技術者の応募資格はコミュニケーション能力が高くチームプレーが得意であることを重視。時には飲み会で盛り上がることもポイントだとも。
治療法の開発という大きな目標を達成するにも、やはりコミュニケーションとチームプレーが重要、と言い切っておられた先生は本当にかっこいい。

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