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ASCA

 第1回 核医学とは

 核医学(nuclear medicine)とは非密封の放射性同位元素(RI, radioisotope)の医学利用をいいます。
 核医学というと「シンチグラフィー」や「SPECT」,「PET」のことだと思う人が多いでしょうが、分類上、核医学は、「インビトロ」、「インビボ」、「RI内用療法」の3つに分けられます。


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 インビトロ核医学は、ラジオイムノアッセイやラジオイムノメトリックアッセイなどが含まれ、生体試料中のホルモンなど微量物質を実験室にてRIを用いて測定する分野です。
 インビボ核医学はRIを生体に投与してその分布や時間経過を測定する分野で、生体臓器のはたらきがわかります。現在の核医学の大部分を占めるのが、「シンチグラフィー」「SPECT」「PET」といった、インビボ核医学イメージングです。このうち、放射線を1本出すRIを用いるのがシンチグラフィー(scintigraphy)とSPECT(single photon emission computed tomography)で、前者は平面撮影(planar imaging)、後者は断層撮影です。また、ポジトロンという放射線を出すRIを用いるのがPET(positron emission tomography)です。
 RI内用療法は、がんなどに集まるRIを患者に投与し、そこから出る放射線で治療を行う分野です。
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参考文献:Nucl Med Commun 2007Aug;28(8):623-30
  
2007年11月9日更新分 泌尿生殖器 骨・関節 RI治療

放射線医学の中の位置づけ:

 

核医学は放射線医学の中の一分野とされています。放射線医学は、大雑把に言って、(1)放射線診断学(diagnostic radiology)、(2)インターベンショナルラジオロジー(interventional radiology)、(3)核医学(nuclear medicine)、(4)放射線治療学(radiation oncology)の4つの分野に分けられます。

分子イメージングとは:
 最近、分子イメージング(molecular imaging)ということばが使われるように なりました。これは「生体において分子の機能を画像化する」という意味です。 核医学のインビボイメージングは、生体のはたらきつまり分子の機能を画像化する方法 なので、まさに核医学はRIを用いた分子イメージングです。このほか、光、蛍光や磁気、超音波を用いる分子イメージングもあります。また、対象は人間に限らず動物も含みますが、組織切片は対象外で、生体での画像化に限ります。なお、分子イメージングという言葉を狭い意味で用いるときは、小動物(ラット、マウス)を対象に特殊な分子の機能をイメージングすることを言います。
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参考文献J Nucl Med 2007 Oct;48(10):1699-707
   2008年3月14日更新分 腫瘍


                                                    2008.4.28更新